社長挨拶
地域の食文化の発展に貢献し、社員が幸せに働ける企業を目指して
創業者の須田他男から始まる当社の歴史をふりかえると、時代に合わせて商流をつかみ、社業を発展させてきたことがわかります。明治初期に栄えた金沢市堀川町で創業し、戦後は片町へ移転、やがて高度成長期を迎えると、百貨店が商業の中心になると見抜いて、いち早く大和百貨店へ出店しました。
私は6代目として、先の5人の経営者に負けず、事業拡大への責任を感じてきました。北陸新幹線開業に伴う需要の増加を見越して、駅西に本社を移転し、金沢へ進出してきたホテルなどの新規開拓を進めました。また新たに立ち上げた飲食事業やWEB販売も好調に推移しています。時代を読み、柔軟にビジネスを変化させていくのは、当社が150年近く存続してきた秘訣ともいえるでしょう。
社長就任から20年以上がたち、次の世代へ引き継ぐことを考えるようになりました。
いま最も大切にしたいと思っているのは、従業員の幸せです。いたずらに売り上げの拡大を追うのではなく、労働環境を整え、働く人たちが満足し、また一人ひとりが成長していけるような企業になるべきだと考えています。
その一つのポイントは、事業の相乗効果を生み出すことです。
例えば、配達業務とテイクアウトの仕組みを合わせれば、遠方でカフェに来られないお客様にも当社の味をお届けできるようになります。また規格外となった野菜や果物も、自社の飲食店で使うことで、フードロスの削減につながります。相乗効果で効率が上がれば、労働環境の改善につながります。成果を上げつつ残業がなくなり、休みがしっかりとれ、日々の充実を感じながら、かつ納得のいく報酬が得られる環境が作れます。
私たちは、創業以来、青果の販売、卸売りを通じて地域の食文化の一端を担ってきました。先代たちの想い、私たちの果たすべき社会的な役割を見つめながら、すべての従業員が幸福になり、地域の発展にも貢献してけるような企業を目指して行きたいと考えています。
株式会社堀他 代表取締役社長
須田 武久(すだ たけひさ)