ルビーロマン

石川県のブランドぶどうである「ルビーロマン」。初出荷の時期にはその高値からニュースで大きく取り上げられることも多く、その名を耳にしたことがある方もいらっしゃると思います。

今年はルビーロマンが誕生してから10年の節目の年です。毎年たくさんのルビーロマンを取り扱う弊社では、実際にルビーロマンの生産者を訪ねて、ルビーロマンの成長具合を取材させていただきました。

ルビーロマンがどれほどの手間をかけて育てられているか、あまり目にすることのない、成長段階のルビーロマンの様子をぜひご覧になってください。

平成28年8月8日 最終回 ルビーロマン収穫直前

1ヶ月にわたってお送りしてきましたルビーロマンの取材は、今回で最後となります。最終回は収穫直前のルビーロマンについてお伝えしようと思います。

今季は天候にも恵まれ、昨年よりも10日ほど早く旬を迎えたルビーロマン。お盆過ぎを予定していた出荷も早まり、お盆前から収穫の時期を迎えました。

ルビーロマンの出荷基準はとても厳しく、一粒の大きさは約20g(直径31mm以上)、糖度約18%といった審査基準を満たさなければ「ルビーロマン」を名乗ることは許されません。

ルビーロマンの粒の大きさは国内で取り扱われる品種の中では最大級で、その大きさは巨峰の約2倍にもなります。鮮やかな赤色をした大粒のぶどうは大変珍しものです。

出荷直前となったルビーロマンですが、実はここまで育てても「ルビーロマン」を名乗ることができずに処分されてしまう房もあります。

その理由は粒が「軟化」と呼ばれる状態になってしまったからです。一見綺麗に成長した房でも、触ってみると「軟化」したものもあり、見た目だけでは判断できません。

もちろんルビーロマンも果物の一つですから、輸送中に「軟化」が発生することもあります。そのため、堀他では出荷直前のルビーロマンも一房ずつすべて検品してから出荷しております。

取材は今回で終わりですが、少しは「ルビーロマン」に興味を持っていただけましたか。

「高い」と言われるルビーロマンですが、農家の方々の大変な努力、厳しい出荷基準をクリアして初めて市場に出回ります。その手間暇かけた分がどうしても価格に反映されるため、高価になってしまいます。

流通量が多くなるお盆以後は価格も落ち着くので、お求めの方はぜひこの機会にご相談ください。

平成28年7月28日 3回目の取材

この日はあいにくの曇り空で今にも泣き出しそうな空模様でしたが、ルビーロマンは既にうっすら色づき始めていました。

すべての房に袋と笠がかけられ、いよいよ収穫へのカウントダウンが始まろうとしています。

この袋は成長した果実を害虫から守るためのものです。

熟した果実はとてもおいしいものですが、それは人間だけでなく虫たちにとっても同じこと。ここまで成長したのに虫に食べられてしまっては、せっかくの苦労が水の泡になってしまいます。

そこで一房一房ていねいに袋をかけています。

人間が呼吸するのと同じく植物も呼吸をしています。袋で完全に覆ってしまうと呼吸ができなくなってしまうだけでなく、熱がこもってしまって果実に悪い影響を与えてしまいます。

近づいて袋をよく観察してみると、細かい模様があるのがわかります。袋には小さな穴が無数にあいており、ここから空気が出入りできるようになっています。見えないところで様々な工夫がなされていますね。

袋の上には笠がかけられていますが、これは強すぎる直射日光による「焼け」を防ぐためのものです。日光は果実の成長に欠かせないものですが、強すぎると人間と同じく「日焼け」してしまい、ルビーロマンの美しい色が失われてしまいます。

かと言って完全に日光を遮ってしまうと、きれいな色が出てきません。この加減はとても難しく、たくさんのルビーロマンを取り扱っている生産者だからこそできるものです。

このまま順調に成長すれば、お盆頃に初出荷となります。

平成28年7月5日 2回目の取材

石川県も梅雨に入り、蒸し暑く過ごしにくい季節になってきました。高温多湿は人間だけでなく果物にとってもよろしくないため、生産者の方々は天気や気候を常に気にしています。

この蒸し暑い中でも生産者の方は農園の中で一房一房丁寧に手をかけています。

前回の取材から約2週間経過しましたが、すぐわかるくらいに粒の大きさは大きく成長しています。

一粒一粒ていねいに扱っていても、生産者の方がダメだと判断すれば房ごと落とされてしまいます。粒がここまで大きく成長していると余計に「もったいない」と感じてしまいますが、この作業があるからこそ最高のルビーロマンが育ちます。

ここでまだできたばかりの小さな実を見つけたので、比較のために写真を載せておきます。

写真だとわかりにくいですが、こんなに小さな粒がここまで大きくなったのかと感慨深いものがあります。

これから順に一房ずつ袋がかけられていきます。台風も近づいてきて心配が絶えない季節ですが、順調に育ってほしいですね。

平成28年6月20日 初取材

既に果実も成長しつつある段階のルビーロマンの畑の様子です。まだ色づいていない今の段階では、ぱっと見は他のぶどうと大きな違いはわかりません。

ですがこの段階でも既に大変な手間がかかっています。

農家さんはこの実っているルビーロマン1つ1つ、毎日手間暇をかけてお世話をしています。

畑にお邪魔して驚くのは、足元にたくさんのルビーロマンの房や実が落ちていることです。これはすべて品質の良いルビーロマンを育てるのに必要不可欠なもので「剪定(せんてい)」と呼ばれる作業です。剪定によって、残った房や実に栄養が集中して、より美味しくて品質の良いルビーロマンに育ちます。

次の2つは剪定前後のルビーロマンの房です。

実際にその作業を目の前で見ていると「こんなにたくさんの実を取っても大丈夫なのか?」と思うほど、次々に実を切り落としていきます。写真でも実が半分近い数になっているのがおわかりいただけると思います。

この作業を毎日1房ずつ、手間暇かけてすべて手作業で行っています。ぶどう畑に入るとわかりますが、高さが1.5mほどしかないために少しかがみながらの作業となり、身体的にも体力的にもつらい作業です。

成長して粒が大きくなってくると、全体の見栄えのバランスを整えるために粒の位置を少しずつ調整します。これも1房1房手作業で行っています。